タニヤ・プルースニック ② Tanja Prušnik
タニア・プルースニックさんが、スロヴェニアのRadio Koper(ラジオ・コぺル)のインタヴューを受けました。今年(2025年)8月14日、スタジオでの収録です。インタヴューはスロヴェニア語で行われ、日本語や英語の副音声はありません。
以下、ラジオ・コぺルによる人物紹介を和訳しました。
タニア・プルースニック:スロヴェニアのアーティスト、オーストリア在住
『政治が終わり、芸術が始まる』
タニア・プルースニックは、美術家、キュレーター、建築家であり、2019年からクンストラーハウス・ウィーン(オーストリア美術家協会)の会長を務めています。今年(2025年)7月、オーストリアの国家賞「オーストリア科学芸術名誉十字章」が授与されました。芸術分野での功績、オーストリア国内外のアーティストの連携促進、国際的な舞台での活動について、高い評価を受けたのです。
タニアは、ケルンテン州(スロヴェニア)出身であり、ピランもまた彼女の故郷です。タニアの芸術活動は、狭い芸術の枠を超え出たものであり、彼女の世界観と社会的なメッセージが、明晰に反映されています。絵画、空間、光、音を介して表現され、それらの手法は適宜、移り変わります。彼女自身の物語の構築であり、作品を介した人と人との関係、そして愛の構築でもあります。彼女がとても気に入っている、芸術の在り方です。
彼女は、スロヴェニアとオーストリアの文化圏を果敢に行き来する、数少ないスロヴェニア人女性の一人です。近年では、ペルシュマン博物館(ケルンテン)に於ける反ファシストキャンプが、オーストリア警察による粗暴な介入を受けた件について、オーストリア美術家協会会長として、抗議を表明する公開書簡に署名しました。昨年には、右派勢力によって彼女のインスタレーション作品が破壊されるという事件が起きました。この度、ピラン滞在中のタニアに、ナタシャ・ベンチッチが対談を呼び掛けました。